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ロックの部屋

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KINKS

キンクス『FACE TO FASE』



レコードコレクターズ10月号がキンクス特集だったので、読んでいて刺激されたのでキンクスの事を書きたいと思いました。

初期のキンクスはR&Bの頃は現役で聴いていないので、何の思いもありません。夢中で聴いていたのはロックオペラの頃ですね。特に『プリザベーション第1幕』は、はまってしまい良く聴いていました。でも今はこのアルバムは持っていません。売ってしまったんですが、特にヴォーカルのレイ・デイヴィスの癖のある声は、はまっている時はいいのですが、一度嫌になると顔も見たくないくらい聴きたくなくなってしまいます。音も刺激がなくて、ゆったりし過ぎてイライラしたりします。無理もないなぁとも思います。英国の牧歌的な雰囲気なんて、東京の雑踏にはどこにもないし、当時は刺激的なグラムロックやプログレの方がずっと面白かったから。

そんな時期もあったのですが、今では時々ターンテーブルに乗ります。特に好きなのは『FACE TO FASE』と『SOMETHING ELSE』というアルバムです。

『FACE TO FASE』は初期のR&Bから脱却した、新境地を開いたキンクスの好盤です。1966年の作品ですが、前年にビートルズが『ラバー・ソウル』で成功したことで、刺激を受けたと思われるところが見受けられます。ギターのカッティングなんかそっくりな曲もあります。フォークロックとR&Bとロックンロールが偏ることなくバランスよくまとめられているところが良いです。牧歌的臭さも、それほどないので聴きやすいのです。

ストーンズ風の「HOLIDAY IN WAIKIKI」などは、波の効果音を取り入れたりと時代に先んじた音作り、「FANCY」のインド音楽の要素、「YOU’RE LOOKING FINE」のボードビル風ジャズピアノなど、飽きさせません。

そしてヒットした「SUNNY AFTERNOON」美しいハーモニーとズンズンと迫り来るギターが心地よいです。

名盤と言われる『VILLAGE GREEN~』よりも『FACE TO FASE』の方が好きなのですが、言葉の問題もあるのかなと思ったりします。『VILLAGE GREEN~』はコンセプトアルバムでもあるので英語が分からないと面白みはないのではないかと……音的にもかったるいし。『FACE TO FASE』の方がタイトです。

ところでキンクスはもう10年近くアルバム出してないんじゃない?フーは来年あたり出るという話もあるようだし、………少しは気にはなります。

(2004-09-21記)


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